LECTUREX-PLOSION ゼミ

基礎知識

【タンパク質(プロテイン)とは】

  • タンパク質は体を作る重要な栄養素

 

①「動物性」と「植物性」とがある

 

タンパク質とは、炭水化物や脂質と並ぶ「三大栄養素」のひとつであり、人間のカラダを構成する必要不可欠な成分のひとつです。主な役割は、筋肉(臓器、血管を含む)の状態を整えたり、抗体やホルモン、酵素などの材料となったり、皮膚や髪の毛、爪などをすこやかに保ったり……。わたしたちが普段の生活を円滑に送る上で必要不可欠な栄養素だということがわかると思います。

どうして「タンパク質」ひとつで多様な働きができるのかというと、タンパク質そのものの構成にヒミツがあります。タンパク質の実態は、アミノ酸同士が結合した高分子化合物。アミノ酸の種類や組み合わせ、量などの違いによって形状が異なり、それぞれに担う機能が異なるため、体のなかのあらゆる場所で活躍することができるのです。

さらに言えば、人間のカラダは水分を除くと約半分がタンパク質でできています。そして、そのほぼすべてのタンパク質を食べ物から吸収しています。タンパク質は、ありとあらゆる食材に含まれていますが、大きくわけて「動物性」と「植物性」とがあることをご存じでしょうか。

 

  • 動物性タンパク質:動物由来のタンパク質。牛、豚、鶏などの肉類、マグロ、カツオなどの魚介類、卵、乳製品などに含まれる。

 

  • 植物性タンパク質:植物由来のタンパク質。大豆などの豆類や米、小麦などの穀物類、野菜や果物などに含まれる。

 

いずれもわたしたちの健康維持に欠かすことができないタンパク質であることに変わりはないのですが、最大の違いとして不可欠(必須)アミノ酸のバランスを挙げることができます。自然界には多くのアミノ酸が存在します。そのなかで体の材料となるアミノ酸は20種類、うち9種類は体内で生合成することができないことから「不可欠(必須)アミノ酸」、残り11種類は「可欠(非必須)アミノ酸」と呼ばれています。

 

②質のよいタンパク質を効率的に摂るには

 

タンパク質の「質」は、不可欠アミノ酸の割合で判断します。同じ「量」のタンパク質を含む食品であっても、アミノ酸の構成はそれぞれに異なります。体のなかで生合成することができない不可欠アミノ酸がバランスよく含まれている=アミノ酸スコアの高い良質なタンパク質を選ぶことで、毎日のタンパク質摂取を効率よく進められるようになります。

「アミノ酸スコア」とは、その食品に不可欠アミノ酸がどれほど含まれているのか割合を示す数値のことです。スコアが100、あるいは100に近いほど良質なタンパク質だということです。

先ほど動物性と植物性とで大きな違いがある、としたのはここに理由があります。肉や魚などの動物性タンパク質食材にはアミノ酸スコア100のものが多くみられますが、対する植物性タンパク質食材には100に満たないもの、あるいは数値の低いものが多くみられます。アミノ酸スコアを考慮せず、ただやみくもに食材を選んでしまうとタンパク質をしっかり摂っているつもりでも実は足りていなかった……ということになりかねません。

ただしアミノ酸スコアは食品単体の評価のため、複数の品目を組み合わせることで不可欠アミノ酸のバランスが改善されると言われています。植物性タンパク質食材には、カラダの調子を整えるための食物繊維やビタミン、ミネラルなどの栄養素が豊富に含まれているものが多くあります。

つまり、動物性と植物性のタンパク質食品を組み合わせながらまんべんなく摂取していくことで、栄養価の高い食生活を送ることが可能になるということです。

 

  • タンパク質不足で起こるサイン

 

①筋肉量が落ちて基礎代謝が下がる

 

わたしたちのカラダは、そのほとんどが水分とタンパク質(アミノ酸)とで構成されています。タンパク質は、筋肉や皮膚、髪の毛、爪といった目に見えるカラダの外側だけでなく、臓器や血管、抗体、ホルモン、酵素といったカラダの内側においてもたくさんの働きを担っているため、常に十分量をカラダに補給し続ける必要があります。

では、タンパク質が不足すると、カラダには一体どのようなサインが現れるのでしょうか。

代表例は、筋肉量の低下です。タンパク質は筋肉の材料ですから、食事におけるタンパク質摂取量が足りないときに、カラダは筋肉を分解して足りない分のタンパク質を補おうとするのです。筋肉量が低下すると起こるのが、基礎代謝の低下。

「基礎代謝」とは、心臓を動かしたり呼吸をしたり、生命を維持するために必要なエネルギーのことです。寝ているときや座っているときなど、手足の動きを伴わないときにも消費されるため、できる限り上げておきたい代謝です。

高い基礎代謝をキープしておくと基礎体温が上がってカラダのめぐりがよくなるため、老廃物が溜まりにくくなります。太りにくく、不調に悩まされることが少なくなると言われています。ダイエットやボディメイクにはげむ場合にはもちろんのこと、普段の体調管理にも有効と言えるでしょう。基礎代謝を上げるための第一歩は、十分量のタンパク質補給です。

また、運動をする場合には、運動後にタンパク質を補給することを忘れないようにしましょう。繰り返しになりますが、タンパク質は筋肉の材料です。たくさん使った筋肉は、少なからず損傷するもの。その傷を修復し、さらに強くしなやかに育てるためにはタンパク質が必要になります。筋肉がしっかり育てば、基礎代謝も上がります。

 

②免疫機能の低下

 

タンパク質は筋肉の材料と繰り返してきましたが、タンパク質の役割はそれだけではありません。実は、脳のインフラを作るのもタンパク質の仕事のひとつ。脳の神経細胞や神経伝達物質の多くが、タンパク質を材料としているのです。

過労、睡眠不足、SNSなどによる過密なコミュニケーションなど、ストレス過多な現代社会。わたしたち人間はストレスを感じると交感神経系の神経伝達物質を分泌し、受けたストレスに対抗しようとします。このとき大量に消費されるのが、タンパク質。つまり、タンパク質が不足すると対抗する力が生まれず、ココロがストレスに押しつぶされてしまうのです。

抵抗する力がダウンするといえば、カラダの免疫力にも同じことが言えます。ストレスが続くと風邪や感染症にかかりやすくなったり、普段は忘れている慢性の扁桃腺や歯周病が悪化したり、病気の治りが遅くなったりすることがあります。免疫の働きは脳と強く関係している、というのもその原因のひとつですが、一方で免疫の働きはタンパク質の不足で低下することもわかっています。

また、心理的なストレスだけでなく外傷など物理的なストレスを受けた場合にも、1日あたり15〜25グラムものタンパク質が失われます。いずれにせよ、あらゆるストレスに打ちかつためにもやはりタンパク質の摂取をおすすめします。

 

③肌のハリ・ツヤ・弾力の低下

 

見た目年齢を左右する肌や髪の毛のハリ・ツヤ・弾力を保つためにも、タンパク質は欠かせません。わたしたち人間の皮膚の70%はコラーゲンでできており、そのコラーゲンはタンパク質の一種だからです。つまり、タンパク質の摂取量が少ないと肌や髪の毛から弾力や潤いが失われてしまうということ。見た目からの印象を若く保つためにも、毎日のタンパク質摂取量に目を向けていきたいですね。

 

参照 https://www.shiseido.co.jp/collagenlabo/know/about/

 

  • プロテインが必要なのはアスリートだけ?タンパク質の必要摂取量

 

①タンパク質不足になりがちな人とは?

 

カラダのなかでさまざまな役割を担っているタンパク質は、常に体内で分解・合成を繰り返しながら働いています。数値でいえば、大人で1日あたり約200〜300グラムのタンパク質が分解され、分解されたうち約55〜70グラムは尿や垢や汗などとなり失われると言われています。 普段の食事を栄養素に変換してみると、とっているようであまりとれていないのがタンパク質。タンパク質は、アスリートだけが意識すべきものではないのです。あらゆる層の、すべての人が不足しがちであることを認識しておきましょう。

特に、体調に異変が起こりやすくきちんと食事をとりにくい妊娠中や授乳期の女性、成長期でごはんなどの主食ばかりに偏りやすい子ども、大きなストレスを抱えながら日々を過ごしている方々、あるいは食の細い女性や高齢者は、不足になりがちなので注意が必要です。

 

②効果的なタンパク質の摂取方法

 

食事などから摂取すべきタンパク質の量は1日あたり成人男性65〜70グラム、成人女性55グラムと推奨されています。まずは、十分量のタンパク質を摂取することがすべての基本となります。

その上で、何から摂るのかについても考えていきましょう。タンパク質の「質」を見るのです。

もっとも効果的なのは不可欠アミノ酸をバランスよく含んで消化吸収に優れている食肉などの動物性タンパク質食品です。

1日あたりの摂取推奨量はあくまで目安です。それぞれのカラダの状態や年齢に合わせた工夫が必要になってきます。前項にて「不足になりがち」として例に挙げたストレスの多い人、あるいは妊娠期、授乳期の女性は積極的なタンパク質摂取が望ましいです。特に、胎児の脳の発達を促すために初期には1日あたり10グラム、後期には20グラムほどを目安にするとよいでしょう。

そうは言っても、毎食きっちり食事を用意するのが難しかったり、外食に頼らざるを得ないこともあるでしょう。そういうときにはサプリメントに頼るのも有効です。サプリメントであれば、欲している栄養素だけを摂取することが可能なので、摂取量を把握しコントロールするのもラクになります。

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