LECTUREX-PLOSION ゼミ

基礎知識

【タンパク質(プロテイン)の種類と原材料について】

目的と原材料からプロテインを選ぶ

 

①プロテインの成分は大きく分けて3種類

 

タンパク質を手軽に摂れるプロテインサプリメントには、いくつかの種類があります。代表的なのは「ホエイ」「カゼイン」「ソイ」の3種類です。そのほかにも玄米プロテインやエンドウ豆プロテイン、ビーフプロテインなどの”変わり種”も存在しますが、味を含む飲みやすさや吸収効率、価格などを考慮すると、この3つを抑えておけば困ることはないでしょう。

 

・ホエイプロテイン

乳由来(動物性)。牛乳に含まれるタンパク質の一種。ミネラルや水溶性ビタミンが多く含まれる。筋肉の合成に必要なアミノ酸を多く含んでいるため、筋肉を修復する効果に期待がもてる。たんぱくな味わいで、飲みやすく、摂取後の吸収スピードが速いのが魅力。

 

・カゼインプロテイン

乳由来(動物性)。牛乳から脂肪とホエイを取り除いた不溶性の固形成分で、アミノ酸の一種であるグルタミンが豊富に含まれている。水に溶けにくく、体内で一度固まる性質があるため体に吸収されるスピードはホエイプロテインの3~4倍。牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする「乳糖不耐症」の方も、安心して飲むことができる。

 

・ソイプロテイン

大豆由来(植物性)。大豆の成分であるイソフラボンと食物繊維が豊富に含まれている。菜食中心もしくは、菜食主義の方でも効率よくタンパク質を摂取できるというのが最大の利点。

 

②迷ったときには、基本のホエイプロテインを

 

筋肉を鍛えて体を大きくするためには、運動後のすみやかなプロテイン摂取が欠かせません。「ゴールデンタイム」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。「運動後の30分間」を指す言葉で、このタイミングでホエイプロテインを摂取すると、運動によって傷ついた筋組織を素早く修復し、強い体づくりを推し進めると一般的に言われているのです。なぜ、ホエイプロテインを選ぶのかというと、吸収スピードがほかと比べて速いからです。

 

ホエイプロテインは、価格も手頃でフレーバーの種類も豊富。初めての人にも飲みやすいと言えるので、特に何かのスポーツをしているわけではなく、軽い運動の後や普通に生活する上でタンパク質を補うためにプロテインを飲む場合や成長期の中学・高校・大学生の体づくりにも最適です。また3度の食事でタンパク質が足りていない人、食が細くてタンパク質不足に陥っている人にも有効で、幅広い用途に使える基本のプロテインです。

 

ダイエットに取り入れたい場合には、カゼインプロテインが最適でしょう。カゼインプロテインは「スロープロテイン」とも呼ばれ、胃のなかで柔らかく固まる性質があります。そのため分解・吸収に長時間を要し、約6時間の安定したタンパク質補給が可能になるのです。腹持ちのよさは空腹感を抑える効果があり、余分なカロリー摂取を防ぐことにもつながります。ダイエット中の間食や減量期の栄養補給に向いています。ただし、ホエイもカゼインも乳由来のため、菜食主義の場合はソイプロテインを選びましょう。

 

  • プロテインの含有量・価格から選ぶ

 

  • プロテインのタンパク質含有量とは

 

ホエイプロテインと一言で言っても、その製法によってプロテイン含有量(純度)が異なることをご存じでしょうか。含有量というのは、製造過程においてどれだけ精製してタンパク質だけの状態にしていることを指しています。そして、その含有量はダイレクトに商品価格に反映されます。

 

・WPC/Whey Protein Concentrate(濃縮乳清タンパク質)

タンパク質の純度が75%前後で、価格は比較的にリーズナブル

 

・WPI/Whey Protein Isolate(分離乳清タンパク質)

タンパク質の純度が85%前後で、価格が高め

 

②一番手に取りやすいWPC

 

WPCとは、原料となる乳清をフィルターで膜処理を行い、ろ過して得られた液体を濃縮する製法です。乳清に含まれるビタミンやミネラルをできるだけ多く残すことができます。

タンパク質の含有率が75%前後で、カロリーは比較的に高め。価格はお手頃ですが、WPCで作られたホエイプロテインは乳糖が残りやすいため、牛乳を飲んでおなかが張ったりゴロゴロしたりする「乳糖不耐症」の方には、適さない場合もあります。

 

③吸収率・タンパク質の含有量共に高いWPI

 

WPIとは、WPC製法で分離されたタンパク質をイオン交換する製法です。タンパク質以外の成分の大半が除去されるため、高濃度のホエイプロテインを作ることが可能です。タンパク質含有率も約90%と非常に高く、乳糖の含有率が低いのが特徴。そのため「乳糖不耐症」の方でも安心して飲むことができます。乳糖の含有が低いため、サッパリとした味わいになり乳の風味が苦手な方にもおすすめですが、WPCと比較して製法に手間がかかることから商品価格は高めです。

 

  • プロテインは美容や健康維持にもおすすめ

 

①プロテイン摂取で若々しさや美しさを保つ

 

プロテイン=タンパク質とは、体を作る上で欠かせない栄養素です。筋肉、血管、内臓、ホルモン、酵素など目には見えない体の内側だけでなく、皮膚や髪の毛、爪など目に見える体の外側の材料にもなります。

ダイエットに励む女性のなかには、無理な食事制限や偏った食事を続ける人も少なくありません。タンパク質摂取量が不足すると、肌がカサつき、髪がパサつき、爪が折れやすくなるなど美容の困りごとが多発します。そういったときにもプロテインをうまく取り入れることで、若々しさや美しさを維持することができるのです。

 

②健康維持に役立つ

 

プロテインは、若くて体をよく動かす人たちのためだけのものではありません。シニア層の方々がいつまでも元気で健康な体でいるために、健康維持を目的とした摂取もおすすめです。

 

歳を重ねると食事量が減る傾向がありますが、現在、シニア層の3割近くが低栄養状態にあるとも言われています。低栄養とは、栄養失調とほぼ同じ。体に必要な栄養素が不足している状態のことを指しているのです。特に、肉・魚・卵など主食を摂らない生活が続くとタンパク質は不足します。シニア層のタンパク質摂取量が不足すると、筋肉が衰え心身の活力が低下しフレイル(虚弱・老衰)状態を引き起こしかねません。

 

そうならないためにも、タンパク質を手軽に摂取できるプロテインを日々の生活に取り入れることは有効です。厚生労働省によると、フレイルの発症予防を目的とした場合、65歳以上の高齢者は体重1キログラムあたり少なくとも1グラム以上のタンパク質を摂取することが望ましいとのこと。例えば、体重50キログラムの人であれば1日50グラムが最低限度だということです。一つの目安としてみてください。

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